英作文力は中高生・大学生から英語を使う必要のある大人まで、試験や検定、留学、ビジネスなど様々な場面で必要になる英語の基礎能力の一つです。しかし、学校教育の中では自ら英語で自己表現をする機会が非常に少ないため、その慣れなさから苦手意識を持っている人も多い分野です。
では英作文の勉強はどのようにすればいいのでしょうか?
基本は、英語表現のコツを理解して文法や基礎単語を固めた上で、繰り返し書いて添削を受けることですが、ただ闇雲に数をこなすのでは時間がかかってしまいます。
そこで参考書をうまく活用することで、英作文の勉強をグンと効率化させることができます!
受験期に英語の偏差値70後半を維持し続け、現在はIELTs8.0のスコアを持つ筆者が、英作文のおすすめ参考書、その選び方、勉強の仕方を解説します!
英作文おすすめ参考書の選び方
ネットでは試し読みなどで参考書の構成や中身をのぞくこともできますが、手元に届いていざ取り組んでみたら、難しすぎる、やる気が出ない、ダサイ、などの理由で放置してしまっては意味がありません。
自分にあった参考書を手に入れるためにも、実際に書店に行って見てみることを強くおすすめします。ではどのような基準で参考書を選べばいいでしょうか。
レベルで選ぶ
ひと口に英作文といっても受ける試験や検定のレベルによって、使えるようにしておくべき構文や単語・熟語のレベルは異なります。
試しに読んでみて、暗記例文や模範解答に馴染みのない表現や構文が多すぎるものは避けましょう。英作文の勉強はあくまでもアウトプットが中心なので、自分の語彙力や文法力からつくり出せそうなレベルの文章が多く使われているものをおすすめします。
また、試験や検定によって、英作文の形式やレベルは異なりますが、質問内容に正しい英語で答えるという意味では、どれもさほど違いはありません。ビジネスで使う英作文力を向上させたい大人であっても、高校・大学受験用の参考書を見てみるのもいいでしょう。
ただし、参考書によっては、ネイティブチェックを受けていないものもありますので、記載されている英語が「試験で点が取れるようになるだけの不自然な英語」ではなく「実践的で自然な英語」であることを確認することは大切です。
分量で選ぶ
人によって英作文の勉強の優先度や、その勉強にさける時間は異なるでしょう。後にも述べますが、英作文の勉強は特に繰り返しやってしっかり覚えることが大切なので、手に負えなくなってしまうような分量のものは避けましょう。「少し薄いかな?」と思う分量のものでも繰り返しやることで十分力になります。
構成で選ぶ
自分で勉強を進めていく上で、構成も大切です。うまくまとまっているか、答え合わせがしやすいか、文章はどのように配置されているか、などの要素によって、取り組みやすさは変わります。一般的に解答冊子は別になっているものが使いやすくおすすめです。
書籍の見た目・さわり心地・匂いで選ぶ
最後に、筆者が強調したいのは見た目やさわり心地、匂いです!英作文の勉強に限りませんが、まず前提として、続けることが最も大切です。そのためにはやる気を維持することが欠かせません。スタイリッシュ、かっこいい、かわいい、表紙の売り文句にハッタリが効いていてクラスメートにアピールできるなど、見ただけでやる気を出してくれるようなデザインの参考書を選ぶことは意外と重要です。
また、紙質に関しても、触りたくなるようなもの選ぶとその参考書に愛着が湧いて、よりたくさん取り組むようになる(かもしれない)のでおすすめです。
紙質やインクによって参考書には匂いの個性もあるので、そこを考慮に入れるのもいいでしょう。筆者が受験時代に参考書を買うときは、事前に教師・友達のおすすめや定番書をリストアップした上で書店に出向き、あとは直感で決めていました。
英作文のおすすめ参考書4選
それでは早速おすすめの英作文対策向け参考書を紹介していきましょう!どの書籍も初心者から上級者まで、幅広く広く英作文力を強化できるものです。
『英作文のトレーニング 新装版 』出版社: Z会

「はじめる編」「必修編」「実践編」「自由作文編」の4種類のレベルでZ会から出版されている英作文の参考書シリーズです。
豊富な解説によって英作文の書き方や考え方をしっかり固めることができ、初心者から大学受験で上位校を狙う高校生、さらにTOEFLやIELTsなどの試験対策からビジネス英語の上達まで、受験対策に留まらない英作文力をつけられます。
解答例にはネイティブスピーカーによるものと、日本人が現実的に思いつきやすいものが用意されているのも特筆すべき点です。
≫Amazon:『英作文のトレーニング 新装版 』出版社: Z会
『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』出版社: 講談社

本書では英作文力の基礎を確認しながら、すぐに使える基本英文を効率的に覚えられます。
採点の基準となることが多い時制と論理の解説に重点が置かれ、例文を覚えるとともに基礎の確認もできます。
また、「自然な英語」の中には日本語話者が感覚的に思いつきにくい表現も多いですが、本書には私たちに馴染みやすい表現が盛り込まれています。付属のCDを使えば例文が記憶に定着しやすくなります。
≫Amazon: 『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』出版社: 講談社
『新ユメサク』出版社: アルク

和文英訳を通じて、日本語を英語として無理なく表現できる形に言い換える練習ができます。すぐに実践で使える例文が多く収録されているので、まだあまり英作文に慣れていない人や、表現の幅を広げたいと感じている人におすすめです。
『忍者で覚える前置詞』出版社: 秀和システム

英語の前置詞は、日本語の助詞の使い方と完全に対応するわけではなく、間違いなく使いこなすのは難しいですよね。読解ではその働きがわかっても、英作文などにおいて自分で使うとなると自信がなくなる人は多いはず。
本書では、日本で英語を30年近く教えてきた経験を持つネイティブスピーカーの著者が、忍者のイラストを使って20種類の前置詞のイメージを解説しています。英語初心者からある程度使いこなせる人まで、ネイティブの視点を共有できる本書は一読の価値ありです。これで英作中での前置詞の間違いをなくしましょう!
≫Amazon: 『忍者で覚える前置詞』出版社: 秀和システム
英作文の勉強の仕方
以上、英作文力が鍛えられる参考書を紹介してきましたが、これらを読むだけでは当然不十分です。参考書をどのように使って勉強すればいいか、その一例を簡単にご紹介します。また、次の記事も参照してみてください。
≫英作文の効率的な練習法とおすすめサービス・アプリ【例文付き】
【一番大切!】まず英作文のコツをおさえる
英作文の練習をする前に、まずはその考え方のコツを理解することが非常に重要です。すなわち、英作文とは「言いたいことを、自分の英語力でミスなく伝えられる表現方法に変えて表現すること」ということです。これをしっかり理解していないと、テストで良い点数を取ることや、いわゆる「英語脳」を形成することも難しくなってしまいます。
これがまだできていないと思う人は、上記に紹介した『英作文のトレーニング 新装版』や『新ユメサク』などを使って英作文の下地を作りましょう。
コツを理解していないと、例えば難しい単語や表現を使ってアピールしたものの、誤用によって点数を引かれる、などといったことが発生します。
日本語に置き換えてもわかることですが、表現力が全体的に高いレベルに達していなければ、部分的に難しい表現や単語を正しく使えたとしても違和感を生んでしまいます。このようなことを防ぐためにも、まずは基本の考え方をしっかり理解する必要があります。
繰り返し取り組んで例文・模範解答を覚える
使える表現が盛り沢山の英作文用参考書に載っている例文や模範解答は、ぜひ覚えましょう!例文や模範解答は、読んで理解できるだけでは英作文力強化の観点からは不十分で、自分で実際に使えるようになって初めて身になったと言えます。また模範解答を丸々覚えてしまうのも有効です。接続詞を適切に使った論理展開や、文章の流れが身につきます。
添削
多くの英作文用参考書には問題と解答が掲載されていますが、自分で問題を解き自己採点をしたら、ぜひ添削を受けましょう。自分では気がつかないミスは意外と多く、そこが自分の弱点であることは少なくありません。
添削について詳しくは、こちらの別記事も参照してみてください。
≫英作文の添削方法|上達の王道・おすすめサービス3選【厳選】
Eigooo!を活用する
英作文の添削サービスはおこなっていませんが、Eigooo!ではチャットでのやり取りにおいて先生がミスを修正してくれます。気軽に楽しみながら正しい英語を使う練習ができる本サービスは、英作文力の強化にもうってつけです!


